宙組全国ツアー『バロンの末裔』とても余韻深く後味の良い作品でした。
正塚先生、ロマンチストなんですね…
よく考えれば先生の作品、最後は丸く収まる感じが多い。
初演は拝見していませんが、当時のトップスター退団作品だったそうで、
退団にふさわしく男の潔さ、ダンディさがある作品。
真風さんの大人な雰囲気を余すところなく観れて幸せ。
兄の婚約者への叶わぬ想い。
奪ってしまえる距離に居ながら、一生胸に秘めることを誓い合う苦しみ。
ここまでは愛の地獄と思いました。
しかしその愛はもっと大きな愛へ気づくきっかけであるのが作品の素晴らしさ。
最後は愛する人達を守る大切さに号泣でした。
愛の地獄などではなく、愛に包まれた幸せな作品。
感想
エドワード/ローレンス 真風 涼帆
初演を知らなかったので二役しているのは驚きました。
兄を見舞っている場面の早変わりが見事でした。
兄は貴族らしく、ゆったりと構え人任せな面、弟は切れ者で頭脳派、
しかし次男の苦しみを感じました。
違う人物でありながら、どこか通じ合い思いが同じように感じたのも
真風さんの演技力が確かなところです。
キャサリン 潤 花
二人の兄弟から愛され、おそらく彼女は男らしい次男を選びたかった。
幼なじみのようですが、最初から次男を選ばなかったのは長男に財産がいくから
次男が引いた?その辺りをもう少しわかればと思いました。
潤花さんは声が低めで聞き取りやすく、表情も表現力があり、
トップ娘役になるべくしてなったと思います。
すごくうまい!華があって素敵。
リチャード 桜木 みなと
元軍人できびきびしているのが素敵。
友人思いで、かつ自分の夢も追い続ける男性として魅力的な人物。
エドワードが苦しい恋をしているのと対照的に
好きな女性と好きなようにいられるのが救い。
ウィリアム 瑠風 輝
父上がちょっと抜けているというか、笑い担当な分、
息子として頭取としてしっかりしすぎてる印象。
ウィリアムが父上と同じような性格ならこの作品が変わっていたでしょう。
背が高く見栄えに華のある瑠風さんが熱い役でした。
ブリンクリー 鷹翔 千空
とぼけた頭取の秘書?!
鷹翔さんは悪役が多いので、ホッコリ担当でたまにはよかったのでは?
ヘンリー 亜音 有星
注目株の亜音さん!
声も出るし、爽やかで笑顔が柔らかくて好きです。
星組のお姉さんもかっこいいですが、亜音さんも好きです。
ヘレン 山吹 ひばり
大抜擢の山吹さん。背も高めですかね?
ロングドレスが似合い、目もぱっちりで可愛らしかったです。
華がある娘役さんです。少しリチャードとの馴れそめも知りたかったです。
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