花總まりさん主演「レディベス」を観てきました!エリザベス1世が即位するまでの道のりを描いた作品ですが、キツイ人生でした~…偉大な女王誕生なる前、自由なプリンセスの苦難とそれを支えるほのかな恋。やっぱり支えがなければ、乗り越えられない!!
帝国劇場は夜にもかかわらず、満員御礼です。
今回、2階席で観劇しましたが、この舞台は1階席より2階がおすすめです。というのも、舞台は最後まで、天文時計がモチーフになっている回転舞台で、細やかな光の粒が降り注いだり、ステンドグラスが写しだされたり、美しい舞台装置と照明の魅力満載です。
11月28日から梅田芸術劇場にて上演です。関西のみなさま、お楽しみに!!
感想
ネタバレないよう書いております。この日のキャストは…
レディ・ベス(花總まり)
花總さん、一言で言えばお若いなー。19歳の役を演じる体型キープや歌唱力はさすがと思います。
顔をくしゃくしゃにして笑うところや、周囲の自分に対する人気に鈍感で田舎くさいところ、屈託ないプリンセスが女王として目覚める演技はお手の物というところでしょうか。2部のべスの方が自然です。女王になる瞬間のべスはまさに貫録。
利用され、傷つけられたプリンセスが、安らぎの愛を知り優しさを知り、ロミオとジュリエットみたいです。
花總さんは、宝塚ヒロインが長かったのが、その後のキャリアに大いに影響していますね。帝国劇場常連になりつつありますが、以外にも帝劇でヒロインはエリザベートとレディ・ベスしかないのです。
ただ、アントワネットや重要な役が多いのも確か。歌も細いお体から低音も出ます。お声は割と地声なんですよね。でも音をはずさないからお上手です。
ロビン・ブレイク(山崎育三郎)
私久しぶりに育ちゃんの舞台観ました。最近ドラマ出演が多くて、ホームに戻ったようです。甘い声は目をつむっていてもうっとりです。
ロビンは唯一架空の人物です。
王族と市民が恋に落ちるのは考えられないですが、男らしかった!!ロビンじゃなくて気分はロミオです!!
ターザンな育ちゃん最高にかっこよかったです♡
メアリー・チューダー(吉沢梨絵)
エリザベスの異母姉。元劇団四季吉沢さん、初めて吉沢さんを観たときは「マンマ・ミーア」ソフィだったのに、最近はすっかり怖い役が板についてます。
メアリーも本当は孤独でさみしい女王だったんだと。女性としてエリザベスの方が美しいとされ劣等感もあったでしょう。結婚できても夫はスペインに帰ってしまうし、一番悲しいのは想像妊娠…
それに婦人系のガンを患って、亡くなる瞬間までエリザベスを嫌っていたなんて…権力が遠のくと扱いが悪くなるのを実感していたんでしょうね。
いらいら感を低音で歌いうまかったです。
キャット・アシュリー(涼風真世)
涼風さんの体型キープも素晴らしいし、娘のように心からべスをお世話しているのも心打たれます。
花總さんの初代相手役は一路真輝さんだったそうで、相手役さんが涼風さんと同世代。現役時代、どこかで涼風さんと御一緒したのでしょうか??花總さんは天海さんの時代?
涼風さんの可愛らしい雰囲気好きです。オペラグラスでじっくりみてもフェアリーでしたよ!!
ロジャー・アスカム(山口祐一郎)
ウィスパーボイスきたーー!。
いつ聞いてもささやき声だーー。
山口さん、ポスターとは違うカツラで若返ってました。今回も舞台では指導役的な立場で引き締まります。
フェリペ(平方元基)
イケメン平方さんがスペイン王子。実際もべスを助けたのでしょうか?ビリヤード台で半裸で歌い踊るのはセクシーでした。
アン・ブーリン(和音美桜)
1部ではベスの恐怖心の象徴。2部からは恐怖心から同情、愛情の象徴に変わっていくと思います。
ただ…
常に首切り男が隣にいてしつこい!!いつもセットで登場。どうだろう…と思いました。
和音さん、赤いドレスも美しく、しっとりした貴婦人でした。和音さんお化粧を工夫されたのか雰囲気が変わりました。
やはり歌はさすがです。元宝塚トップ娘役でも、こんなに外部舞台で活躍してる方も少ないと思います。
シモン・ルナール(吉野圭吾)
吉野さん、悪役しかこないのかしら??
悪の美学も素敵なんですけどね。あまりにもご出演が悪役が多い。円熟味が増しかっこいいです!!
ガーディナー(石川禅)
吉野さんと同様、最近悪役多いですよね、それかゲイっぽい役。この年代の渋い東宝重鎮が、しっかり締めてくれるので、作品に濃厚感が出ます。素材がいいから料理が際立つような。
2階席でも、歌がビンビン響きました。