それぞれに”愛”が見えた 永久輝さん 花組『ドン・ジュアン』感想

トッププレお披露目公演花組『ドン・ジュアン』。

宝塚初演版と印象がかなり違うなあと思いました。雪組版は、真っ先に思ったのが「破滅」。

こんな破滅的な生き方をしてはいけない。ドン・ジュアンの末路も自業自得。

そのくらい気づついた人々からしたら当たり前、そんな印象が大きかったです。

が、しかし今回は・・・

演出はほとんど変わってないような気もします。初演版をそれほど覚えていないのですが。

とにかく、花組版すごくすごく『ドン・ジュアン』よかった!

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感想

ドン・ジュアン 永久輝 せあ

なぜこんな破滅的な敵を多く作る人生を送るのだろう。何が目的だろう。

私には結局わかりませんでした。もしかして、ドン・ジュアンもそうなのかも。

わからないことが答え。そしてある日の出会いで全てが変わることがある。

単純にそれだけのことかもしれません。それは私達の中にもあるかも。

今答えが出ないことが今の答え。

どんなに相手が尽くしても、愛しても、その愛に応えたられない、そうしたくない何か。

運命の出会いでないからだと思います。

ドン・ジュアンのマリアと出会った瞬間からの、何かが変わった。この表情の変化がすごい。

目つきや態度が変わる。それは永久輝さんからビシビシ伝わりました。

酒に溺れ、手当たり次第女性を誘惑したけど、マリアに”愛”を見つけた。

マリア 星空 美咲

マリアの”愛”は何だったのか。

薄々ラファエルとの結婚は上手くいかないと感じながら、トキメキを感じないまま、

仕事に打ち込む。仕事は自分を見つめる道具の一つだから、ドン・ジュアンと出会ったときが

職場でよかった。たぶん、自分の時間を優先してくれる相手は好きになる可能性が高い。

それに、ときめき。理屈じゃない。浮気でもない。順番でもない。仕方ない。

マリアを見ているとそんな言いたいことが伝わりました。星空さんのマリア好感。

そういう不器用なマリアの”愛”が好きです。

騎士団長/亡霊 綺城 ひか理

騎士団長と亡霊は同一人物なのですが、騎士団長の時から人間ぽくなく不気味でした。

亡霊メイクは初演より柔らかく感じました。花組版は亡霊に重きを置いてます。

騎士団長は無念だったかも知れないですが、”愛”の呪いこそ、騎士団長の教えてくれた愛!

ドン・ルイ 英真 なおき

父の”愛”は無償の愛ですね。眼差しから、声からドン・ルイはいつでもドン・ジュアンを

愛している。初演時はもっと怖かった気がしました。

イザベル 美穂 圭子

イザベルは過去の女?一夜を忘れられずにいる。責めるでも求めることもなく、

心にしまっている大人の女。そういうのも”愛”かもしれません。とても興味深いです。

現実にはイザベルが一番尊敬できそう。

フェルナンド 紫門 ゆりや

男役って衣装でたくましく見えると改めてわかりました。紫門さん女役、体薄すぎる!

フェルナンドは部下にフランクな上司という感じ。

アンダルシアの美女 紫門 ゆりや

一場面なのに釘付け!!!本当にフェルナンドと同一人物ですか?一夜の”愛”。

紫門 ゆりやさんを組子にして良かったです。専科で渋い役専門にするのはもったい!!

腹筋というか、肋骨がきれいすぎる。肋骨ハッキリ見える女性って初めてみたかも。

もちろん自分もでていません。しかも、初演は肌色の衣装だったと思うのですが、紫門さんは

ビキニ状態。生お腹見せなのです。ベリーダンス風。横向くと薄い!

黒塗りは体だけだったのでしょうか。

しかもフェルナンドの時より目が大きく見えるのです。とにかく誰より美女です。

ドン・カルロ 希波 らいと

希波さん、歌がとても向上したと思います。ドン・カルロ、難しいナンバー多かったですね。

ドン・ジュアンの父への貴族らしい振る舞いと、エルヴィラへを扱うときの紳士風。

友情という”愛”をドン・カルロは表現していたと思います。

エルヴィラ 美羽 愛

健気で可愛そうな貴族令嬢。でも意外に執念というか、思い入れが激しい。

愛の形かもしれませんが、次第に気づく。愛する人を苦しめるのが愛なのかと。

初演時は、とにかくエルヴィラが不憫に思いましたが、ただで泣き寝入らない、

どうにか振り向かせようとしている結構、自我も強い。

エルヴィラも自我と戦いながら”愛”とは何か考えていくのでしょう。

ラファエル 天城 れいん

ちょっと歌が苦手そうですが、ドン・ジュアンの楽曲難しいですよ。

ラファエルは若いんですねー。早急でハツラツと自分勝手な感じでした。

マリアの方が精神的に大人なのでしょう。だから上手くいかないのかも。

決闘の場面は見応えありました。ラファエルも格上の剣術を相手にひるまず向かったのは

それも”愛”ゆえかもしれません。

前回の記事↓

永久輝さんは悲劇が似合う 花組『ドン・ジュアン』

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