壮一帆さん退団後、初のミュージカル、観てまいりました!ミステリーなのにコメディなので超楽しかったです!大人が多いに楽しめる演出でした。みんなプロ!レベルが高いですよ~。
「エドウィンドルートの謎」はチャールズ・ディケンズが原作を書いてます。ただ遺作で終わっているのです。結末がない。
そしてこの舞台は劇中劇です。結末がないのでエンドはお客さんが決める。変わった演出ですよね。演出家が手を加えてエンディングを考えるのではないので、客席参加型、初めての形式でした。東京公演は連日ほぼ満員で、チケットも残りわずかとなっているようです。この楽しさがどうか伝わりますように!あ、一応ミステリーです。(コメディだけど)
原作はこちら↓
エドウィン・ドルードの謎 (白水Uブックス 191 海外小説永遠の本棚)
あらすじ
(第一幕)(劇中劇)エドウィン・ドルードは婚約者ローザと結婚をしたら、エジプトに引っ越して起業しようと計画していた。
エドウィンの叔父でローザを秘かに愛するジャスパー、ローザに一目ぼれしたインド人の青年ネヴィル(水田航生)、ローザと関連ある過去がありそうな阿片窟の女主人パファー、これらの人の思い入り乱れ、彼らの周りには不穏な空気が漂っている。
外は荒れ模様のクリスマスの夜、ジャスパー宅にエドウィンとローザ、ネヴィルと双子の姉妹のヘレナ、牧師のクリスパークルが集まる。かねてより仲の悪いエドウィンとネヴィルは言い争いになり、嫌な雰囲気を残したままパーティはお開きに。
翌朝、エドウィンが行方不明になっているという報告が。エドウィンはネヴィルに殺されたのだと主張するジャスパーと市長のサプシー。ネヴィルは犯行を真っ向から否定。ローザもエドウィンが死んだとは認めたくないと悲嘆にくれる。
(第二幕)犯人は誰?推理から始まります。ディケンズの原作は一幕の劇中劇で終わっているので、二幕は登場人物を演じている素の俳優役に戻り、観客が投票し、その日の犯人を決めます。投票箱を持った俳優達が客席を回り札を回収しに来ます。
私の行った回の犯人は、パファー(保坂千寿さん)でした。そして、エンディングとして男女のデュエットがあるのですが、これは拍手投票で異色の組み合わせが愛のデュエットを歌います。私の回はローザ(平野綾さん)と牧師(コング桑田さん)でした!
感想
結末をお客が実際に決める、という発想が今までになく楽しかったです。それから、一人一人の個性がアドリブ満載で楽しすぎました!毎回違うと思います。リピーター客も多いようです。
山口祐一郎さんが座長、舞台進行をしますが、この方のウィスパーボイス、素晴らしいですね。大きな声ではないのに、ハッキリ聞こえる。耳に心地よいお経のような、息継ぎがないようなセリフまわし。さすが祐一郎さんです。
今拓哉さん、私は二枚目俳優だと思っていたのですが、コメディ最高です。今回はジキルとハイド的な二面性を持つ役でした。変態だったけど、ハマってしまいそうな素敵な笑顔です。
壮一帆さん、ヅカを退団したのに男役?でしたが、さすがトップスター、ひと際輝いてます。バリバリの男役で、またときめいちゃいました。周りの個性がすごい中、アピールも抜群でした。
平野綾さん、アニメ声と美しい声を使い分け、歌が上手なんですねえ。顔も可愛かった!壮さんと並んでも似合っていました。
保坂千寿さん、元劇団四季トップアクトレスは不動ですね。ハスキーボイスと共に人生色々経験したすごみを感じます。ふと見せる可愛い表情が素敵です。
瀬戸カトリーヌさん、美人のイメージが強かったですが、本当に面白いですねえ。水田航生さん、初めて私は舞台を拝見しましたが、二枚目なのに悪役に徹していてインパクトがありました。新進俳優さんです。
この公演は東京に続いて大阪(4/28~5/1)、名古屋(5/4~5/7)、福岡(5/14~15)で上演されます。東京よりパワーアップしているでしょう、ぜひ観にいらしてください。