
花組『蒼月抄』『EL DESEO(エル・デセーオ)』千秋楽おめでとうございます。
私は平家物語が好きです。平家が武家から躍進し貴族になっていく。武家の時代が始まる。
平清盛はじめ多様な一族、「驕れる者は久しからず」と言わしめる顛末は
私達に何かを伝えているよう。これらすべてが魅力。
感想
平知盛 永久輝 せあ
歴史的にも知盛が評価されていますが、花組版でも魅力ある青年でした。息子が居たのは
知らなかったのですが、敦盛のように若くして亡くなっていたんですね。そしてかなり
勇敢で知能に優れていそうな息子。そんな大事な子を早く亡くした悲しみと、一族の危機。
捕虜になった重衡。重傷の教経。しかし知盛の冷静。
明子を逃がたこと。平家の最期を見届け、一族の想いを昇華していったのでしょうか。
後世では滅びの美学と言われますが、平家は一族想いだったと思います。
見るべきものは見つ、知盛最期は滅びを受け入れながらそう思ったのでしょう。
明子 星空 美咲
明子は徳子とはタイプが違うのでしょう。公家の娘なのに異色な感じ。
知盛と共に月夜に寄り添うのは素敵。現代的なカップルに見えた。
星空さんは追いかけられる役が似合います。平家を嫌う公家が平家のおんなとして
覚醒していくのが魅力。
平重衡 聖乃 あすか
重衡は他の平家と違う、貴族色が強い感じが出ていました。聖乃さんの気品がイメージに
合っていました。しかし武家の誇りで重衡も命をかけて一族を守るところはグッときます。
時代が違っていたら輔子と幸せに暮らせていただろう貴族な若様。
平教経 極美 慎
格好良すぎる教経。能登殿はもっとイメージひげもじゃだったりする。
ドスの利いた発生は安倍邪空を思い出します。刀さばき、立ち回りも鮮やか。一族が
教経だらけだったら平家の命運ももう少し長かったか?
組替え初大劇場で極美 慎さん、華やかに舞っていました。
平宗盛 一之瀬 航季
思ったよりしっかりした大将でした。始めは仲の良い一族兄弟。弟達から慕われた兄。
優柔不断さや、負け戦なのに宴会をしてしまうのも宗盛の優しさ、部下への労いと見えた。
優しげな兄に、切れ者の弟(知盛)、猛者の従兄弟(教経)、芯のある弟(重衡)が
いたからこそ壇ノ浦まで着いたという感じ。宗盛が大将だからこそ盛り立てられたよう。
四条局 朝葉 ことの
一族を看取った苦しみ、迫力がにじみ出る演技。琵琶法師のような語り部。後高倉上皇と
二人で語り部だったことがよかった。才気溢れ、生き生きした明子が後にこのような生き方に
なるなんて、人生って厳しいのですね・・・
源義経 希波 らいと
梶原景時 侑輝 大弥さんと共に源氏は悪役の見せ方でしたが、源氏も必死だった。
平家と比べて衣装は控えめ。財力は平家が上ということでしょうか。
義経の表情もヒーローではなく、敵に徹しています。
後高倉上皇 天城 れいん
朝葉さんと共に語り部となった後高倉上皇。明子と共に御座船には乗らず生きてきたのか。
生き残った者も幸せではない時代。明子と共に労りながら生きてきたのでしょう。
苦労を感じたメイクに芝居でした。落ち着いた天城さんでした。
徳子 美羽 愛
武家の娘出身ではあるけれど、中宮らしい凜とした感じが出ていた。清盛の娘らしく華やか。
藤原家のように兄様達の柱がしっかりしていれば、帝もろとも崩壊せずとも済んだのか。
時子よりは大人しめの女性な気がする。
ショー
欲望渦巻くラテンショー。どこか平家の人々を感じました。
ほどよい黒塗りで花組らしい華やか。
聖乃 あすかさん、極美 慎さんがW2番手な感じ。美形二人は同場面で活躍多め。
永久輝 せあさん含め、トップ、両2番手が美し過ぎる。聖乃さんも極美さんも持ち味が
違うからとても素敵です。
星空さんは歌が超うまいです。前作ゲーテで声域が広がった?低い声がかっこいいです。
鈴美梛 なつ紀さん、湖春 ひめ花さんの見せ場もありました。
全体群舞が多かったような。
好きなのはデュエットダンス。ここでも知盛、明子のその後を感じました。
平和な時代ならこんなカップルだったのか??と。
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