今までどの「赤と黒」よりも『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』

『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』

千秋楽おめでとうございます!!

フレンチ・ロック版「赤と黒」いいですね。

ロック調の歌が心に染みる!

ルージュ 希沙 薫さん、ノワール 碧海 さりおさんを始めオンブル役をうまく配役し、

効果的に登場人物を浮き上がらせる。

ジェロニモという案内人を配し、物語の一人としても作用していく。

衣装もシンプルかつノーブルさがあり、とにかく大きな十字架が舞台に刺さっている。

神を信じたい気持ちの象徴のような。

まったく本からは想像できない、また本をなぞるようなミュージカルではないのが

新しいです。

この作品は後世に受け継ぐべき一作品では。歌い手が揃えば・・・

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感想

ジュリアン・ソレル   礼 真琴

今回のジュリアン好きかも!!今までジュリアンは苦手でしたが、

愛に生き愛に死すというか、新しいジュリアンに見えました。

歌もさすがいいですね、礼さんの代表作になりそう。

ジェロニモ   暁 千星

暁さんがいい導入役。可愛いアリちゃんは終わり大人暁さんがいます。

ダンスになると切れ味がよく、歌もパワフル。

控えめな設定だったので、出番にちょっと物足りなさもありますが・・・

ジェロニモは人間なのか?!不思議な存在でもあります。

ラ・モール侯爵  英真 なおき

英真さんお久しぶりに拝見します。威厳あるラ・モール侯爵、引き締めてくれます。

マチルドにはめっぽう弱い。本どおり。

英真さんからは慈悲が見えます。

ムッシュー・ド・レナール 紫門 ゆりや

一応いい人を装う、実際は優越感に浸りたい人だと思います。

妻の色気が魔性ということには気づいてない。

こういう人は世間で一番常識人と認識されます。

ノーブルでヒゲも品があり、紫門さんの男役像はここでも紳士そのもの。

ルイーズ・ド・レナール 有沙 瞳

良い意味で生臭いレナール夫人でした。今までのレナール夫人とは異質な感じ。

とても褒めているつもりです。

有沙さんのしっとりした色気を出せる娘役が見当たらない・・・

ジュリアンが惹かれるのは必然、そんな女性像でした。

この色気は夫には単にキレイにしか見えなかったのか。

黒いドレスで飾り気がないのに、髪や表情、コサージュから女の情念を感じました。

歌も情感ありました。

マチルド・ド・ラ・モール 詩 ちづる

みずみずしく若々しく生意気なマチルド。でもちゃんと信念を持っている。

おバカさんではない。色気はなくとも爽やかで美しい令嬢。それがジュリアンに伝わったので

惹かれたのでしょう。本の印象はマチルドは出世の道具色が強かったですが、

詩さんのマチルドからは、ジュリアンへの純粋な興味と新鮮さ、

ジュリアンもまたマチルドからインスピレーションを感じる、お互いが惹かれるようでした。

衣装も可愛くて、詩さんと礼さんのコンビもあり?!と思うほどでした。

ヒロインを作品で替えるのはあってもいいと思うほど。トップ娘役だけだと

任期が長い分新鮮みも薄くなりがち。

たまにはこんなチェンジもいいのかも。

ムッシュー・ヴァルノ ひろ香 祐

レナールが町長をしてる町の貧民収容所所長。

性根の悪さ、傲慢さ、顕示欲がうまいです。ひろ香さん、星組の名脇役。

ヴァルノ夫人 小桜 ほのか

ヴァルノ夫人も痛快。小桜さんは聖女より悪女がより輝いて見えます。

歌もうまい!声が良いからセリフがよくわかる。

ひろ香さんと二人、とても異色に光ってました。

エリザ 瑠璃 花夏

大人っぽさのある瑠璃さんが衣装が可愛く、不思議の国のアリスみたいでした。

ソロもあり、見せ場がありました。

性格的にはヴァルノ夫人くらい強気になっていると面白いのかなと思いました。

前回の記事↓

星組で何が起こっている?星組『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』『バレンシアの熱い花』

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