全国ツアー『花の業平』『PHOENIX RISING』鳳月 杏さん業平に魅入りっぱなし。
和物似合います。江戸物より王朝物の方が個人的に好み!
色男っていうのは、たぶん、女性の気持ちに寄り添えるから醸造するのかもしれません。
在原業平といえば赤!唐紅。折しもフェニックスも象徴的な赤。
感想
在原業平 鳳月 杏
業平が姫達に囲まれて身を崩すかも・・・みたいな場面も鳳月さんにぴったりでした。
そんな男性なのに実際は高子一途っていうのが素敵過ぎるなと。
業平の長髪がハラリと落ちてる姿や着物が着崩されているのがなまめかしい。
整えたようで整ってないところ。
本作品は引き裂かれて、その後周囲の計らいで少し顔を合わせる、で終わるのですが、
二人のセリフに無い情感が色っぽい。
”ちはやぶる神代かみよもきかず竜田川からくれないに水くくるとは”
燃えるような紅葉が竜田川を染め上げる、そんな景色見たことない、
竜田川は業平だったのではと思います。業平の心を高子の紅葉が真っ赤に染める・・・
この歌は高子が入内して、皇子を生んだ後に詠んだようですが、「昔あった」大恋愛を
今は静かに眺めているのだとしたら・・・ドラマティックですね。
藤原高子 天紫 珠李
高子は気位が高いけど自分に正直で貫こうとする。ジュリエットみたいなヒロイン。
苦悩して辛そうにしているお顔も美しかった。唯一叔母が味方でよかったです。
着物が美しくてしっとり似合ってました。
藤原基経 風間 柚乃
冷淡な公卿ですが、『応天の門』基経よりは人間味があった。若かりし頃だからか。
今まで以上に歌も上手く、貫禄もとてもありました。
藤原良房 英 かおと
おじいさんの良房像ではなく、ギラついて今が一番悪い頃な良房でした。敵に隙など一切
見せないような。英さんお芝居上手です。重鎮になってきました。
梅若 礼華 はる
他の商人にはない品の良さをどこか感じる、でも公卿ではない不思議な梅若。
自分の過去を隠したがるけど、水に流したわけじゃないく機会はうかがっている。
礼華さんの長身と声の大きさがとても舞台映えしました。どこにいても目立ち映える。
歌もうまい!
藤原常行 彩海 せら
公卿らしい気品がありました。日本物で、横顔が益々月城かなとさんに似てきたような。
歌もさすが上手いです。江戸物もいいけど王朝風の彩海さんが素敵だった。
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