待望の「ジャージーボーイズ」観てきました!
フォーシーズンズというグループ4人の波乱に満ちた人生、栄光と崩壊のお話です。スターになるまでの彼らの軌跡です。日本人キャスト初舞台です、最高によかったです。再演、再再演されるであろう、大成功の舞台でした。
あらすじ
フランキー(中川晃教)は、兄貴分のように慕うトミー(藤岡正明/中河内雅貴)とニック(福井晶一/吉原光夫)のグループのボーカルに迎え入れられる。
作曲の才能があるボブ(海宝直人/矢崎 広)の加入をきっかけに、彼らはザ・フォー・シーズンズとしての活動をスタートする。
金もコネもない彼らを待ち受けていたのは、過酷な下積み生活。
その裏では莫大な借金や家族との不仲、グループ内での確執、様々な問題がザ・フォー・シーズンズを引き裂いて・・・。
感想
フランキー・ヴァリ(中川晃教)
男性でありながらソプラノのような高い声”天使の声”のフランキーを中川さんは軽やかに歌っていました。はまり役です。
飲み屋やボーリング場のショーで歌い、自分でレコードを売り込みに行く下積みを経て、徐々に人気がでてきます。グループ内でいつも、トミーの弟分としてこき使われていたのが、グループの確執にもなっていました。
早くに結婚し、子供もでき、音楽ツアーが忙しく家族と疎遠になっていきます。人気歌手の孤独ってあるんですね。仕事は成功していくのに、家族がわかってくれず寂しいから不仲。芸能人の不仲ってこんな感じでしょうか。
奥さんも寂しかったでしょう。不安定です。人間って、満たされてないとしっかりできないですよね。スターの私生活を見た感じです。
トミーの借金返済を肩代わりする人生最大の事件、作曲家ボブ・コーディオとの出会いの喜び。ソロ「君の瞳に恋してる」の大ヒット。フランキーの人生はジェットコースターです。
YouTubeで本物のフランキーさんの歌を聴きましたが、中川さんの方がうまい・・・素敵でした!
トミー・デヴィ―ト(藤岡正明)
フォーシーズンズのリーダー。性根の悪いチンピラです。見栄っ張りで配慮のかけらもなく、こいつさえいなければ良かったのに、と思うほど汚点です。
トミーに歌手として見いだされたからといって、お金の面で最後まで面倒を見るフランキーはお人好しにも見えます。一体なぜ助けるのか?
この役をやるのは、しんどいと思います。誰が見てもワルなので、よくここまで憎まれ役を演じられた藤岡さん、すごいです。
ニック・マッシ(吉原光夫)
やんちゃな部分はあるけど、4人の中でお兄さん的存在。一番低い声を担当しています。トミーの相棒的な存在です。トミーとフランキーの喧嘩をを仲裁しています。
ニックも家族はいますが、フランキー家のように険悪ではなさそうです。いつも耐える感じで、トミーに嫌気が差し、ニックがキレる場面は、圧巻でした。人はこうやって信頼が崩れる。赦すことに限界はあるんですね。溜に溜めた演技がすごかったです。
ニックはフォーシーズンズを脱退しますが、そのとき「真ん中に立ちたかった、それは自尊心かも」と言います。ちょっとずしんと響きました。
やっぱりスターグループにいたら、主役になりたいですよね。
ボブ・コーディオ(矢崎 広)
4人の中で一番共感できた人物です。一番まともだからです。
そしてこの方が「君の瞳に恋してる」を作曲した方です!!オリジナルはザ・フォーシーズンズだったのです。知りませんでした。ボーイズ・タウン・ギャングがディスコ調にアレンジしたのが、オリジナルと思うほど、どこかで聞いたことあるな~と思っていました。
「君の瞳に恋してる」最高の曲ですよね。
トミーには、へきえきしてるようで、フランキーと単独契約を結びます。フランキーのソロを応援する形式になっていきます。裏方に徹するようになります。そこが奥ゆかしくていいです。
矢崎さん、背も高く声も素敵。作曲の才能があるようなインテリな雰囲気が出ていました。
まとめ
チームホワイトも見てみたいですが、満席でチケットはない状態です。他に女性キャスト4人、男性キャスト7人とザ・フォーシーズンズ4人計15名のパワフルな舞台でした。
中でもフランキーの妻役、綿引さやかさん、悲しい妻を演じていました。ザ・フォーシーズンズ以外は、一人二役以上演じていました。
1960~70年代はディスコが流行っていたようです。そこでもヒットしていたようですね。楽しそうですね、その時代に大人だったら行ってみたかったです。
衣装もレトロ時代の大ぶり、派手な色合いで新鮮でした。
舞台「ジャージーボーイズ」の更なる飛躍を期待します。