「人生は芝居、人はみな役者」。この台詞を書いたシェイクスピアが役者として舞台に立ったかもしれない芝居が「お気に召すまま」です。
シアタークリエでは今週千秋楽を迎えます。
ちょっとあらすじ
時代を米国の1967年に限定しています。1950年代の冬の時代を吹き飛ばすように音楽や美術、映画などのカルチャー文化が一斉に花開いた年だそうです。
原作の【宮廷】をワシントンD.C.に移し、【貴族】をの政治家たちに置き替えて、若者たちをせっせとベトナム戦争へ送りだします。一方、原作の自由の地【アーデンの森】は米西海岸に移し、戦争に反対するヒッピーたちは武器を花にして聖地サンフランシスコを目指します。その数10万人…。
政治家の叔父に毛嫌いされたロザリンド(柚希礼音)は男装してヒッピーの聖地へとたどり着きます。一方、兄に嫌われたオーランドー(ジュリアン)も聖地へ逃げ、二人は再会します。しかし彼は男装の彼女の正体に気付かないのです…
感想
ほとんど台詞を変えずに現代風にアレンジした演出は特筆です。台詞も少し現代的になってるのかと思いきや、結構古典なテイスト残ってましたね。
女性を演じてるちえ様を初めて拝見。まだ道半ばですけど、男性のふりになるあたりからは芝居も滑らかに。
バリバリの男役ではなく必死に男の子を演じる健気さが新鮮♪「ご婦人方は男の私を殿方は女の私を~」と幕切れの口上歌『お気に召すまま』は癒やし系のフォークロックでこれまた新鮮。
ロザリンドのいとこ役のマイコさんが軽やかでした。マイコさんは昨年「ガラスの仮面」で姫川あゆみを演じて、とてもきれいだな~と思いました。今回もポスターどおり美人で素敵でした。
でもやはり、こういうお芝居は台詞を言わされてる感が出るか出ないか、芝居の力量も分かって、ある意味面白く、やっぱりマイコちゃんが可愛いいのに、クルクル変わる表情やらに魅きつけられました。
あとは、リアルゆるキャラの芋洗坂さんね。ずーっと愛でておきたかったわ。
この、あえて古典な台詞になってるのは、メイヤー版の意図なのかな?それともシェークスピア物だからかな?ロミジュリみたいなのでは、そういうのを感じないんだけど、阿呆とか畜生とか、今使わない言葉が出ると、妙にそこに引っかかって、先の台詞が入ってこなくなるのが、個人的にはちと難点でした。
まとめ
本公演は、全国公演があります。ちえさんファンの方、お近くにちえさんが来てますよ~。ぜひ男装した女の子ちえさんをご観劇くださいませ♪
日程はこちらです↓
大阪 梅田芸術劇場 2017年2月7日(火) ~ 2月12(日)
香川 香川県民ホール 2017年2月15日(水)
福岡 キャナルシティ劇場 2017年2月24日(金)~26日(日)