『シラノ・ド・ベルジュラック』
渋くいい作品を観たなあ、と轟さん主演の舞台のすごみを感じました。
終演後の観客スタンディングも、
きっと切ないまでのロマンチックを堪能したのだと思います。
言葉が、台詞がこんなに心を動かすこと、改めて素敵だと思いました。
感想
シラノ・ド・ベルジュラック 轟 悠
剣豪にして文豪。友情に厚く、上役にも物申す。なんて潔くサッパリと男が惚れる男なんでしょう。これだけでも女性にもモテるはず。
しかしシラノはロクサアヌ一人を想い続けている。それも生涯ずっと。
顔にコンプレックスがなければ、最初から彼女を射止められたのか?
それはわかりませんが…
社会的には貴族でありながら地位も名誉もないほうが、負けに見えるかもしれません。
しかし、自分の思うまま愛し、友に尽くし、詩も残す。
自分の生きたいように生きるのは難しいのに、いかにもかっこよく見えるのは
そんな風に生きられない人間の方が多いからなんでしょうか。
シラノという生き方は真似できないけど、とてもかっこよすぎます。
シラノが実在したというのですから、
やはり死に際の台詞が素晴らしかったのでしょうか?
さすが、轟さん。
トップスターが演じても主演になると思います。(鼻は加工せずとも…)
クリスチャン 瀬央 ゆりあ
シラノと対照的に作るとしたら見た目の麗しさでしょう。
いつも醸し出る明るさは封印して、
シリアスでちょっと短気な人物に仕上げました。
こんな瀬央さんも素敵!
瀬央さん、背も高くてコスチューム映えるし、つばが広い帽子が似合います!
キスシーンも素敵だった~
ロクサアヌ 小桜 ほのか
小桜ちゃんのロクサアヌがいい!!
少しお痩せになったか、オフショルダー型ドレスがよく似合います。
ドレスの数々が素敵で、特にポスターの金のドレスがきれい!!
舞台ではキラキラなドレスでした。
台詞や歌声が美しいし、笑顔もとても可愛かったです。
乙女らしい無上の喜び、少々勝ち気なところ、お嬢様の品、
ひとつひとつのお芝居がうまい。
クリスチャンを失ってからの演技も、活力を落としても魅力的な女性を演じました。
一人の女性の半生を丁寧に演じ感動です。シラノも失ってどうやって生きていくのか、
とても気になります。
フィナーレがついてるのが、驚きました。
シラノとロクサアヌのデュエットは、天国で結ばれたかのような白い衣装で
優しく包み込むシラノと、可愛らしい笑顔のロクサアヌが印象的で幸せでした。
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