「ベルリン、わが愛」観てまいりました。最近は小劇場はラブ要素が強く、大劇場はストーリー重視で、それが薄い傾向にあると思いました。「ベルリン、わが愛」もトップコンビのラブは薄いのですね。
ただ、恋におちる瞬間が明確でなくても、「守りたい」と気づいた瞬間、愛に変わっているのかもしれませんね。
さて、この公演は上級生が退団されます。
壱城 あずささん、愛水 せれ奈さん、 夏樹 れいさん。
当たり前のように楽しませていただいて、さみしい限りです…
舞台は久しぶりのカチャさんも、相変わらず美声で、物腰も美しく、この方は教える側に立ってもいいのでは??などど考えました。
舞台両サイドいっぱいに卍のポスターが貼られ、尋常ならぬ雰囲気が伝わります。ドイツという国は宣伝にも長けていたようです。
舞台を映画館に見立て、モノクロのスクリーンを貼り素敵でした。
東京宝塚劇場はロビーが星組カラーのクリスマスツリーがキレイでした。
感想
特に気になったキャストの感想です。
テオ・ヴェーグマン(紅 ゆずる )
この日は少し風邪ぎみだったのでしょうか?「らりるれろ」がとてもくぐもって聞こえました。紅さんは、がなり立てない役の方が上品に見えるのですが…少し残念に感じました。
ルックスは後方からでも、とても舞台映えします。スーツの着こなし、歩き方は申し分がないです。ネクタイの結び目が細みなのは、時代でしょうか?
演出的に歌が少なく、ラブが少なく、これも残念です。ラストシーンは素敵でした。
紅さんは、どんどん柚希礼音さんに似てきてませんか?横顔がとても似てました。
ジル・クライン(綺咲 愛里 )
新人レビューガールが抜擢されて戸惑っている初々しい様子が、あーちゃんの素な感じで自然でした。昔の映画女優らしい髪型もとてもよく似合ってます。
黒のイブニングドレスも、すごく素敵です。ブレスレットとケープの飾りがラインストーンで豪華。本当に見惚れます。あーちゃんは星のプリンセスですね。
以外と声が低いので、低音メロディーの歌を聞かせてほしいです。今回はソロもなく、全体的に歌も少なく、ストレートプレイのようでした。
エーリッヒ・ケストナー(礼 真琴 )
まこっちゃんの久久な金髪&笑顔。いいですねえ。まっこっちゃんは声がまろやかで、北翔海莉さんのようです。聞きやすく、耳障りがいいです。
くらっちさんとの並びも似合ってますね。身長差もよく、このコンビ、実現するのでは??
役は、テオの友人ということで、2番手とトップが対立していないと、2番手の存在が薄まる感じです。やっぱり敵役の方が目立ちますね。ゲッベルス役でもよかったのでは?
ヨーゼフ・ゲッベルス(凪七 瑠海)
久しぶりのご登場。スタイル抜群ですね。
おじさん役なんですね?かっこ良すぎて、、、ナチスの徹底ぶり、怖い雰囲気が出ていました。
ゲルダ(万里 柚美 )
組長いいお役です。テオに食事を出すシーンはとてもなごみます。組長の役に感銘!!!こんなふうになりたい(^_-)-☆
ヴィクトールに再会して、女性としての顔をのぞかせたときの、まっこっちゃんエーリッヒの顔が…過去を想像してる(^^)/
口に出さずとも気が利く、労わる、通いたくなるようなカフェですね。
アルフレート・フーゲンベルク(壱城 あずさ)
おじさんの雰囲気出ていました。金と女の匂いがプンプンする大金持ちで、退団公演で大物の集大成を感じました。
ヴィクトール・ライマン(天寿 光希 )
みっきーのこのお役、すごく好きです!渋くてかっこいいのと、映画にかける情熱は若手と同じなのね、といういい役でした。みっきーは、これからどんどん渋目で勝負していただきたいです。
組長さんとの元恋人??みたいなやりとりに大人な雰囲気を感じました。
レーニ・リーフェンシュタール(音波 みのり)
はるこさん、お茶目な役でした。ジルより難しいし、インパクトある役でした。いじわるですが、とても適格に演じてました。存在感増してますね~。
夏樹 れい(ジョセフィン・ベイカー)
退団公演で女役でレビューの女王。はなむけにも思います。夏樹さんは、ショーでも女役をされたり、歌手役をもらったりしていた経緯があるので、この役に繋がったと思います。スタイルも抜群でした。黒塗りもよく似合っていました。
ルイーゼロッテ(有沙 瞳 )
くらっちは凖ヒロイン。可愛いルイーズロッテでした。彼女は、笑顔がとても癒されますね。いつもニコニコして感じもいいし。まっこっちゃんと並び絵が釣り合っており、未来のコンビかも??
まとめ
今のトップコンビは、ビジュアル抜群ですね。ただ、二人の長所を余すところなく魅せる舞台が、まだ見つかっていない…そんな風に感じます。
それが、2月の「うたかたの恋」のような古典作品だと思うのですが…
例えば、月組トップコンビはそれを見つけたような気がします。それは、一本もの大作の上演。もしくは過去の名作。
「ベルリン、わが愛」はもう一度観る機会があるので、もっと深堀して観ようと思います。