名作を掘り起こし、名作から何かを感じ取る、少々学びのような作業ですが、
「大いなる遺産」チャールズディケンズの作品には、必ず個性的な人物がいます。
本作品も変わったヒロインだし、その他キャストも個性が抜きんでると思います。
かつて月組で新人公演主演ピップを天海祐希さんがされたようで、
ありちゃんを通してピップの内面が見れたらいいですね。
ヒロインに瑠璃花夏さん。美しく高慢なエステラにぴったり。
ジョー・ガージャリー 美稀 千種さん。
ピップの味方で気立てがやさしい。美稀組長は基本的にいい人が似合います。
妻であるジョージアナ・マライア・ガージャリーは気が荒いので、こういう夫婦を見て
育ったピップは結婚ってどう思うのでしょう。
エイベル・マグウィッチ 輝咲 玲央さん。物語のキーマンな重要人物。
ダイナミックな輝咲さんならではのマグウィッチに期待。
注目は、コンペイソン演じる夕渚 りょうさん。
マグウィッチとの死闘は見どころ。どこまで悪役に徹することができるか。かなりやばい奴。
もう一人注目はミス・ハヴィシャムの七星 美妃さん。
結構な老婦人ですが、オーディションされたのでしょうか。てっきり紫りらさん、と予想。
紫さんだと、可愛いおばあちゃんになってしまうのだろうか。殻に閉じこもった老女。
登場人物を初演より少なくし人物像を凝縮しているのでしょうか。
エステラ(少女)に乙華 菜乃さん、ピップ(少年)に藍羽 ひよりさんが配役され、
思春期のピップとエステラとの複雑な関係、複雑な感情の変遷、
ピップ自身の内面の変化を表現できるか。
当時の19世紀イギリスと現代日本は違いますが、
友情や愛情の発見として、人間関係の重要性であったり、変わることはできる、
ということも念頭に観劇してみたいです。
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