星組『夜明けの光芒』東京建物BrilliaHALL初日おめでとうございます。
宝塚版はいいですね。ピップは愛する人を守るカッコイイ男にできあがってる。
登場キャストが全員すごいこの作品。
人間にある悪の感情、悪を象徴する人物が色濃い中で、優しい人物もいます。
ジョー・ガージャリーもしかり。
私は、ピップを支えたこの二人にとても興味を持ちました。
特にビディとジョーは、自分の分を知り、分相応に堅実に生きる方がよいという考え。
希望を持つな、と言うわけでなく、今の自分を認め、今ある幸せを大事にだと思います。
ビディ 綾音 美蘭
幼なじみのビディに、ジェントルマンになりたいと告白するピップ。
ピップは心優しいビディに恋してもおかしくないのですが、
手の届かぬエステラへの憧れを忘れるられなかったんですね。
そんな優しいビディだから、ジョーと結ばれるんですね。すごくほっこりします。
平凡な商売やかせぎでも十分幸せ。
ジョーとの生活こそが幸福を与えてくれますね。綾音さんの雰囲気と演技で癒されます。
ハーバート・ポケット 稀惺 かずと
ハーバード・ポケットは、ロンドンでピップが出会う好青年で、彼の良き理解者。
善良でありながら過ちをするピップもかばいます。どうしてこんなに良い人なのかな。
誰しもが完璧ではないことを示唆しているよう。稀惺さんの赤毛が印象的。
人生とは何か、幸せとは何かを問いかける作品、大いなる遺産。
ピップは、紳士になることや財産を得ることが人生の目的だと思い込んでいます。
それって、現代の私達も会社で出世したり、役職がひとつでも上がった方がいいと思いがち。
しかし、本当にそうなのでしょうか。真の幸福の在り処は。
名誉や富はあった方がいい。でもそのためだけに、生きていくのどうか。
他者への思いやりであり、誠実に生きることを放棄はしたくないですね。
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