劇団四季 「エクウス」 感想

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千秋楽間近、劇団四季「エクウス」を観ました。自由劇場で上演するのはストレートプレイ(芝居のみ)が多いのですが、「エクウス」も純粋な芝居だけです。宝塚や華やかなミュージカルが好きなのですが、「ハムレット」や「鹿鳴館」など、劇団四季はストレートプレイも上演している貴重な劇団です。

あらすじはこちら↓

衝撃のドラマ エクウス(馬)

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登場人物

ダイサート(精神科医) 味方隆司

アラン(事件の少年)  横井 漱

フランク(アランの父)   志村 要

ドーラ(アランの母)    大橋伸予

ヘスター(ダイサートの友人)中野今日子

ダルトン(馬主)  星野元信

ジル(アランのガールフレンド)松山育恵

ナジェット(馬) 金久 烈

看護婦   小澤真琴

馬たち   佐久間 仁、坂本 剛、平山信二、光田健一、東 泰久

エクウスについて 感想

第一幕

テーマが難しいです。おそらく「何が正常なのか?」だと思います。

6年ぶり再演とのことですが、現実社会では昨今、”馬の目つぶし”より凶悪な犯罪が横行しているので、残酷な話ではありましたが、バラバラ殺人よりはマシ、と感じました。

このテーマは、【「馬」に美を見出して、まるで男女の熱情のような感情をもってしまった少年。その少年を治療している医師もまた、誰にも言えない夫婦の悩みをもち、少年の熱情をうらやましいと思う異常さ】だと思いました。

エクウスとはラテン語で「馬」を意味します。

主役は精神科医ダイサートです。

ある異常な事件を起こした少年と、ナジェットという名前をもつ「馬」との関わりから話は始まります。

非難と保護。

一晩で6頭の馬の目をつぶした少年を社会から追放しようとする世間と、少年の精神を治してあげようとする精神科医の対立です。

心を閉ざしている少年に寄り添うように、心のひだに入っていくダイサート。催眠治療、投薬療法、言葉も絶対に否定的なことは言いません。

実際、こうやって治療を行っているかもしれません。

何か答えがあるわけでもなく、ひたらすら事実のみ聞き出します。延々と事実の掘り起しです。抵抗し、話さない少年とダイサートの根競べです。

一方、世間はというと、アランの父母はいたって凡人です。なぜ息子が、目つぶしの事件を起こしてしまったか、嘆きしかありません。

母は言います。「息子は良い子だった。でも先生、悪魔って本当にいるんですよ。」

この言葉は、ちょっとズシンときました。

第二幕

アランとジルは思春期にありがちな、付き合っちゃいないが肉体関係になってしまいます。それも馬小屋で。

”馬の目つぶし”事件の現場です。

アランは馬であるナジェットを激しく神格化していて、ジルとの現場を見られていると思い込み、その他の馬たちと一緒に目をつぶしてしまった、というのです。

馬に熱情を感じること自体、精神がちょっとおかしいと思いますが、では人間に愛情や熱情を感じられない人はおかしくないのでしょうか?

テーマはここにあります。【何が正常なのか】。

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まとめ

劇団四季は「アラジン」や「リトルマーメイド」「マンマミーア」など楽しいミュージカルも楽しくて大好きですが、見終わったあと、心で噛みしめるように考えさせられる演劇も、またよいものです。

日頃は忘れがちな感情のレッスンになります。

人間とは難しい心をもち、幾重にも折りたたんで心の奥に秘めている感情があるのだと思いました。

特筆すべきは、ダイサート役の味方隆司さんです。ものすごい滑舌が善く、ほぼ一人舞台で喋り通し。劇団四季の底力をみせつけられた感じです。ストレートプレイに強い劇団です。

明日、千秋楽を迎えますが、観に行く機会がございましたら、ぜひ次回ご覧になってはいかがでしょうか。

「エクウス」苦みのある味わい深い舞台です。

市村正親さんも昔出演されたのですね↓

舞台パンフレット 劇団四季「エクウス(馬)」市村正親出演 青山劇場 1986年発行 [パンフレット]

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