
『銀二貫』千秋楽おめでとうございます。
やっぱり泣いた!!
初演から11年。意外と時間が経っています。再演ものにしては早いほうです。
この作品を舞台化した谷先生、すごいです。そしてほとんど同作品にされた鈴木先生。
かなり忘れていましたがいいラストです!
大阪の天満宮は、菅原道真公が太宰府へ向かう途中この大将軍社をお参りになり旅の無事を
御祈願されたお社なのだそう。そしてこの公演にも梅が。
大阪に行った際には天満宮に行きたくなりました。
感想
松吉 稀惺 かずと
親を殺され町人に助けられ、子供ながらに処理できない問題でつぶされそうな松吉。
少年がどう成長していくか、どきどきします。
慣れない環境、受け入れがたい境遇、そんな中、父の言葉一つで生きる覚悟を決める。
純粋で一生懸命で、約束は守ることを大事にする松吉をさわやかに演じられました。
初主演が日本物で、星組は本公演でもほとんどない江戸もの、お化粧など苦労されたと
思います。とてもきれいで美しい松吉。町人着物をきちんと着こなして、役に見入ってしま
いました。セリフや歌もうまい。
松吉が青年になって、真帆の幸せを気遣うようになったのがよかった。
昔は真帆がリードしていたのに、いきなり男性になった気がした。長い長い年月が過ぎ、
すべてを受け止めた二人の今後が楽しみな気がする。乙華さんとの相性がいいと思う。
真帆 乙華 菜乃
数奇な運命のヒロインだけど、天災で親を亡くす子供が多いのではと思う。
父に愛されてまっすぐに育った少女。親思いで成長してもすごく素敵な女性。
誰でも真帆を応援したくなるいい娘に育ったからこそ、松吉の想いは募る。
乙華さん、かわいらしい容姿が和物に合いますし、健気な感じが真帆に通じる。
真帆は強くて優しい、一途で宝塚らしいヒロインです。
主演二人は天満宮に公演祈願にいったでしょうか??
和助 汝鳥 伶
和助なしに『銀二貫』は語れません。初演は若き店主だったけど、和助の度量を考えると
汝鳥 伶さんがしっくりきます。主人と番頭の関係からも主人が年上の方が納得。
なんでも許す主人ではなくて、きちんと商売魂をもって、生きている。
人に尽くせば回り巡って自分にも還ってくる。そんな人情を知っている人物。
江戸時代の天災は、現代ならばば防げることも多いと思う。それは突然自分に降りかかる。
だからこそ、和助は人情をもって接していたのか。
2曲も!ゆうちゃんさんの歌が聞けました。
善次郎 輝咲 玲央
初演の善次郎は、意地悪さを感じたけど、輝咲さんはしつけの厳しさと、
他人の仇討ち現場なんて放っておけばいい、という普通の感覚を感じます。
だんだんと松吉を認めていくも、褒めはしない。上下関係の厳しさは常にありました。
井川屋の危機に松吉が良い仕事をするときは善次郎も認めざるを得ない、そんな瞬間は
約束を果たした松吉に感謝したのでしょう。番頭の顔が後半、だんだん緩くなってます。
和助が仏、鬼の番頭のバランスがよかったです。
嘉平 朝水 りょう
ただの娘に甘い親ではなかった。真帆に惜しみない愛情を与え、躊躇なく亡くなった。
短いながらも一生分の愛を与えたのでは…
そして松吉にも、仕事とは、を教えてくれた大人のひとり。いい父、いい大人な嘉平。
朝水さんのベテランぶりもいい。
半兵衛 碧海 さりお
鶴之輔の父親で最初登場で、後半、半兵衛。半兵衛の方がしっくりきます。良い人で今後
井川屋にとってお得意になるだろう…
さりおさん、頼もしい上級生で脇をしっかり締めています。
梅吉 馳 琉輝、亀吉 凰陽 さや華
井川屋の丁稚たち。初演でも目立った存在でしたが、少し人数が減った気がした。
しっかり者で優しく頼りがいありそうな梅吉、癒し系でマイペースな亀吉、二人とも後半に
キャラがはっきり分かれてきます。
初演は松吉に絡んでいたような気がしたのですが、今回は過度にはならず、本編に集中。
丁稚が無給というのもびっくりしました。
お清 藍羽 ひより
丁稚の二人と同場面で出演が多く、松吉とも仲間としてうまくやっている。
みんなで長く勤めていて、おそらく亀吉と店と一生一緒にやっていくのか?…
気のいい女中をかわいらしく演じました。
前回の記事↓