さあ、始まる本気の、メリーウィドゥ 宝塚月組

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オペラ「メリーウィドゥ」について

星組北翔海莉さん(みっちゃん)主演のオペラ「こうもり」が上演決定しました。これは、みっちゃんが「メリーウィドゥ」を演じたときに「次は【こうもり】をやりたい」とおっしゃったのが実現したようです。

オペラと言うと敷居が高いと思いますが、このメリーウィドゥはとても楽しいお話です。喜歌劇です。登場人物のシーソーのようなやりとりも魅力で、年末恒例のオペラ演目のようです。年末に笑って泣いていい年を迎えたいですね。

宝塚版あらすじ

ひとことで言うならば「恋の駆け引き」です。

ポンデベトロという小国の華かやな王宮舞踏会の最中、青年貴族ダニロ伯爵は国王の命令でパリに行く場面から始まります。花の都パリでの任務に心ときめかせているダニロ。ダニロはパリでマキシムという社交場がお気に入りだったようです。

パリではポンテベトロ大使館で大使の結婚パーティが行われていました。ダニロも出席しています。そんな折、パリにグラバリ未亡人が到着したとの一報が入ります。大使は飛び上がるほど驚きます。未亡人ハンナはポンテベドロの大富豪の若き未亡人です。なぜ、ハンナがパリにいることが大事件かというと、パリは恋の誘惑が多く、ハンナは莫大な財産を所有しており、もしハンナが祖国以外の男性と結婚すると財産が海外に流出するのです。祖国の財政が破たんするかもしれない危機に大使一同頭を抱えています。そこでハンナを結婚させない作戦にでます。

その作戦とは、ダニロとハンナを結婚させようというものです。かつて二人は愛し合っていましたが、身分違いで周囲に反対され、行き違いからハンナは富豪と結婚します。

パーティでダニロとハンナが偶然出くわし、その事実を知りますが、お互い素直に「まだ愛している」と言えません。意地になっています。

かくしてハンナは大使夫妻の披露宴を邪魔したわびとして、後日、自邸に大使館にいた全員を招きます。

もう一つの恋のエピソードがあります。

大使夫人はかつて愛し合ったカミーユという青年がいます。カミーユも夫人(バランシエンヌ)が忘れられません。カミーユは大使館でバランシエンヌを口説いていました。彼女の扇に「恋人よ、私の愛は終わりを知らない」と書いて夫人を困らせます。

後日ハンナの屋敷のパーティでカミーユはバランシエンヌと東屋で二人きりになります。大使がその東屋を覗き、現場を見ます。怒った大使は二人に出てこいと言いますが、出てきたのはカミーユとハンナです。バランシエンヌとうまく入れ替わったのです。その場でハンナは成り行きでカミーユとの婚約を発表します。

それにショックを受け驚いたのはダニロです。でもその姿を見てダニロの自分への愛を確信したハンナでした。

ところはマキシムに移ります。ハンナとカミーユの結婚を阻止しようと大使に頼まれたダニロ。ダニロとの話し合いでカミーユとは結婚しないと決めたハンナ。

ハンナは本当はダニロに申し込んでもらいたいのに、なかなかダニロは言い出しません。そこでハンナは亡き夫の遺言を言います。「再婚すれば、ハンナは全財産を失う」と。それを聞いたダニロは大喜びでハンナに求婚します。遺言には続きがあって、「彼女は財産を失うが、再婚相手は財産を受け継ぎ大金もちになる」でした。祖国も救われ、ダニロもハンナを得て、これにて一件落着しました。

下記メリーウィドウもご参考に。

レハール : オペレッタ「メリー・ウィドウ」

【おまけ】ハンナ邸の東屋にバランシエンヌの扇が落ちていたことから、大使はカミーユと大使夫人の仲を怪しみます。「離婚だ~」と大騒ぎしますが、扇に書かれていたのは「私は貞淑な妻です」との言葉。大使はバランシエンヌに許しを請いますが、自由になった彼女ははカミーユのもとへ行ったあとでした…

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感想

本気で楽しいドタバタコメディでした。全編通して音楽がすばらしい。メリーウィドゥワルツが特に素敵な曲です。ハンナの「ヴィリアの歌」や、ダニロの「王子と王女の歌」に人物の心情が込められています。美しい曲に泣いて、ダニロや大使に笑い、とても楽しい大好きなミュージカルオペラです。

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