宝塚「グランドホテル」東京公演観劇してまいりました!他の舞台でもグランドホテルは観ていないので、内容を初めて知りました。
全体的に暗い過去を持つ登場人物たち。暗い舞台。決して宝塚向きでもないし、ましてやトップお披露目?という印象でした。もしかして、たまきちのビターな魅力を引き出す作戦かも。
ストーリーがリアルな分、2部のショーが夢夢しさが引き立ちます。
2階席から観ましたが、舞台装置は圧巻です。まさにここはホテル。赤いじゅうたん、回転ドアあり、椅子の配置、このセットは素晴らしいと思います。
役変り本日は、海乃フラムシェン、朝美ラファエラでした。好みの組み合わせです!
主要人物の感想
フェリックス男爵(珠城りょう)
貴族ですが、品のいい雰囲気とお金のために盗人をする二面性もきちんと演じられていています。
なぜ男爵でありながら、落ちぶれているにも関わらず体面や見栄を気にするのか?現代では少々理解できない世界でもあります。その為に危険な目に遭い、最後はピストルが暴発してしまう人生…
男爵の人生自体は自業自得で、あまり好きになれないヒーローです。やっぱり主役はオットーなんでしょうね。
珠城さんは声が高い方ですが、歌も伸びがあり、上手でした。
エリザベヴェッタの部屋で彼女と恋に落ちる場面は、この物語で唯一私は好きな場面です。一夜限りの恋みたいですが、一生を変えてしまう恋ってあるんだな~と思いました。
エリザヴェッタの部屋のシーン、暗転にしないで、もっとラブラブな感じで強く惹かれたという感じでもいいのかなと思いました。
珠城さんスーツの着こなしは素敵です。シンプルなスーツを着こなすのが一番難しいと思いますが、体型が男性に近いというか、男役として恵まれているので、とても映えます。柚希礼音さん系というか、個人的にはフェアリータイプでないトップさんの方が好みです。
当たり前ですが、やっぱりトップスターさんってかっこいい♪
エリザヴェッタ(愛希れいか)
ちゃぴさん、キレイ!!
見た目がプリマドンナそのものだし、衣装もとっても優雅です。声のトーンを落として年上を強調していますが、以前から思ってましたが落ち着いた役の方が、ちゃぴさんは似合うと思います。
すごく細い!!折れちゃいそう。
内臓入ってるのか?と思わせる細い体と可愛らしい衣装。美しいのに、悩み満載。
エリザヴェッタ自身も、もっと自分に執着せず生きられたら、周りに気付けたら、違う人生を歩けたのに…
美貌も名声もあるのに…
男爵ともっと長くいられたらまた希望が続いたかもしれないです。ベットで体を曲げて喜んだりする仕草は、39歳(実際40歳越え?)とは思えないほど乙女です。
オットー(美哉るりか)
みやちゃん、良い役だわ~!!ルックスもはまり役。オットーが主役だったときはどんな感じだったのでしょう。フラムシェンとのラブがもう少し濃く書かれたのでしょうか?
オットーは病もあり人生に失望していますが、生きようとしているのが素敵です。男爵に軽く騙されながらも、いい友人で、フラムシェンの人生を受け入れる、すごく深い度量で。何かピントが一般的でないのがオットーだと思います。
楽天的すぎて、すべてが好転するというか。オットーは中身が魅力的、人間が素敵なんですね。
みやちゃんのオットーは!!みやちゃんも優しそうだし、人柄も役ににじみ出てました。
みやちゃん、歌うまいですね~。声の色が好みです。
フラムシェン(海乃美月)
フラムシェンは妊娠してるかもしれないという不安もあり、男爵にも惹かれ、ホテルで出会った社長の秘書にもなろうとする、かなり軽い女の子です。
初演はフラムシェンがヒロインだったんですよね、野心のある女の子が真実の愛に目覚める過程が急に感じましたけど…
それがオットーとの出会いから、最後のパリへ行く時のお芝居が、人生のはかなさ、切なさ、希望も知り、成長できたもう一人のヒロインでもあります。
わかばちゃんは観てないですが、私の好みは海乃さんです。
社長の前でストッキングを脱いで踊るあたりは、どきどきしちゃいました。
まとめ
確実に月組のレベルがあがっていたと思います。一人ひとりが持てる力以上を出そうとしていたと思います。
若いトップスターと、それを支える魅力的なトップ娘役。それでもちゃぴさんは、経験があるとおごらずとても感じのいい娘役ですよね。アラフォーの役でもみずみずしく、美しく。ちゃぴさんの美しさのひとかけらでも見習わなければ!と思いました。個人的にはヒロインはエリザヴェッタでよかったと思います。
みやちゃんのようなふわりとしたスターが2番手で、珠城さんも癒されているでしょう。
私は星組時代、涼紫央さんのディナーショーでみやちゃんとハイタッチしたことがあるんです。その時、とっても優しい雰囲気を感じました!舞台で今でもお人柄が生きています。