何度も再演を繰り返す名作。谷崎純一郎の「細雪」がまた新鮮に蘇ります。
今回は、長女鶴子から四姉妹全員が元タカラジェンヌという豪華キャスト。
今までの公演は、長女、次女は女優さんと四女にタカラジェンヌというパターンが多かったですので、
更に華やかになりそうです。
昭和の文学って物悲しくも、品や誇りは保つ、滅んでいくのに美しいという感じが好きです。
名家のお嬢さんたちが戦争で景気が悪くなって家業が傾いていく中、誇りは保ちつつ、受け入れられないことも
自分の中で浄化し、清らかに生きていく。
女性には、苦境を美に変える能力があるんですねえ。
とても力が湧く作品です。
日程、会場
2019年5月4日～27日
明治座
キャスト
長女鶴子 黒木瞳
次女幸子 一路真輝
三女雪子 瀬奈じゅん
四女妙子 水 夏希
まとめ
４人姉妹それぞれ立場の違いで性格が違います。
長女鶴子
問屋の長女で家業を継いでいる。厳しく当時の常識人。
私が思うに、自由な４女や３女を心のうちでは羨ましがっている…？
次女幸子
硬く厳しい長女と奔放な妹たちの間にたって中立。妹たちから慕われている。
長く、賀来千香子さんが演じてらして、とてもしっとりと、こんなお姉さんいたらいいなと思います。
三女幸子
優しくも引っ込み思案。ちょっと瀬奈さんのカラーじゃないなあと思いますが、
男を立てる宝塚娘役タイプ。
四女妙子
考え方、ファッションが現代的で、上二人の姉とは時代が違うタイプ。
水さんのクールな感じが合うかもしれません。どちらかというと、大和悠河さんがぴったりでした。
初めて観る方も、昔から「細雪」ファンの方も必ず楽しめる作品です。ぜひ一度、ご覧になってください♪
前回の感想です↓
