『琥珀色の雨にぬれて』鳳月 杏さんにぴったりでした。
この作品はどの組でも魅力的なのですが、今回は特にしっくりきました。
クロードの婚約者がいても誰かに惹かれるところや、シャロンの自由奔放に
生きることは、演じ方によっては嫌みに感じたりするものですが、
月組版はそんな人生もあるのかな･･･としみじみ。
それにしても「セ・ラ・ヴィ」の歌、歌詞が忘れられないですね。
悲しいよね人生は 淋しいよね人間は 苦しいよね恋をして
交わす言葉サヨナラ セ・ラ・ヴィ セ・ラ・ヴィ セ・ラ・ヴィ セ・ラ・ヴィ
感想
クロード 鳳月 杏
思いのまま突き進むクロードはシャロンと似ている。冒険に過ぎなかったのか。
堅物の公爵が迷いに迷ってシャロンへ向かう様子が、スッと自然に感じます。
フランソワーズとクロードは昔から知り合いだったようですが、そのとき何も感じなければ
婚約しても何も感じないのかもしれません。
貴族社会で家柄で結婚するのは当たり前ですが、その当たり前な世界から抜け出した相手が
シャロンだった。新鮮に見えたのは当然。
冒険を続けるにはもっと色んなことに手を打つべきで、それができなかったクロードは貴族の
坊ちゃんと言われてもしかたない。でもそれが人間だし、余韻になるのでしょう。
シャロン 天紫 珠李
シャロンの衣装はひときわ華やかです。この作品は娘役の衣装がどれも美しく好き。
天紫さんのシャロンはキレイなだけでなく、奔放に振る舞っていなければ居られない
コンプレックスがあるんだろうなと感じます。天紫さんの落ち着きや目線、細かい演技が
上手です。小さな声でささやくようにセリフを言うところも、素敵だなと思います。
フランソワーズが嫉妬するほど、キレイで修羅場の場数を踏んだ大人です。
クロードはセピア色の思い出になったのでしょうか。
ルイ 水美 舞斗
水美さんの黒髪オールバック素敵過ぎる。そして、待ってました！！！
ルイは這い上がり組と自分で言うほど、苦労してガツガツしている人物だとすごく感じます。
クロードに寄りかかっても何としてもシャロンを振り向かせたい、そんな気持ちも
ビシビシ伝わる。ジゴロ中でも人気があったんだろうなあ･･･
水美さんの格好良さが全面に出る最高のルイでした。
フランソワーズ 白河 りり
健気ではかないフランソワーズ。白河さんにはそれだけじゃない、芯の強さも垣間見ました。
可愛くて歌もうまい白河さん、存在感が一段と増しました。
エヴァ 白雪 さち花
色っぽく、ツヤっぽい、そして強さも感じるジゴロ元締めのマダム。歌が上手い白雪さんに
ぴったりでした。シャルルといい感じになってるのがいい。きっとシャルルは貴族の奥様が
いるけれど、ジゴロ時代から支えてきたのはエヴァなのかなと勝手に想像しています。
ジョルジュ伯爵 凛城 きら
ジョルジュは星組では青年実業家という印象でしたが、年配のパトロン風に作ってました。
シャロンのことはビジネスの一環に見えます。品の良い余裕ある富豪。
シャルル子爵 夢奈 瑠音
事業で成功しているから余裕があるのか、エヴァにジゴロを任せて経営してるところが愛人
なんだろうな･･･だけどそれも一つの信頼の形。
アルベール 英 かおと
ルイの次にアルベールは稼ぎ頭なのか。紳士風なジゴロ。ルイとは違い女性に完全にうまく
乗っかってるのかな。さりげなくねっとりなスマートジゴロ。
ミッシェル 礼華 はる
明るく妹思いの優しい兄。品の良さを感じます。クロードに「がっかり」してるにも関わらず
時間が経てば許すような態度も貴族ならでは？？
ジュヌヴィエーヴ きよら 羽龍
お金持ちのお嬢様。知り合いのピエールは元々恋人だったのか？婚約者がいてもうまく
立ち回る。ピエール七城 雅さんとも、可愛く面白いカップル。
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